往還=往復  何となしに春風が吹いている様な感じ。

いろんな木々や草の芽が枯れ木や枯草の合間から勢いよく突き出ている。頭上の木の枝先にも芽が膨らんできた、花粉の元になる杉の木の実は黄色い、今にも八割れんばかりのまん丸い重量感溢れた姿に成ってきた、そよ風でもゆうらゆうらと揺られている。春一番は吹かなくても天気の良い花粉の飛散の時期が自然の摂理に任されて、繰り返し子孫の生命を申し送っている。昔の自然のままであれば必然的に維持ができるが人間の欲望による不自然な植栽が必要以上に花粉を飛ばす、杉の木にとっては何も役に立たない種を作り疲労の原因にして木の生育は阻害されてしまっている。実生でないクローンの木は負担を感じて早熟になり本来の杉には成らないであろう。